








ラムボールは、トリュフチョコのような見た目をしたボール状のスイーツです。
細かくしたケーキスポンジやクッキーにラム酒と溶かしたチョコレートを混ぜ、丸めて冷やし固めて作ります。
大きさは一口サイズからゴルフボール大までさまざま。
オーブンを使わずに作れる手軽さから、家庭で楽しむ大人のお菓子として欧米で広く親しまれています。
ラムボールの発祥地や時期は明確ではありませんが、17世紀以降、いくつかの文化的背景が重なりあった結果誕生したと考えられます。
ドイツ、オーストリア、スイスなどでは、古くから洋酒をお菓子作りに使用してきました。
洋酒は風味付けだけでなく、味に深みを与え、焼き上がりをしっとりさせ、アルコールの静菌効果で保存性も高めます。
17世紀に西インド諸島でラム酒の生産が始まったことも大きな要因です。
16世紀以降、砂糖の需要が高まったヨーロッパ諸国は、西インド諸島、南米の植民地のでサトウキビ栽培と砂糖生産を拡大。
図

その副産物としてラム酒が作られ、砂糖とともにヨーロッパへ輸出されました。
カリブ海のラム酒は今でも世界最大の生産地で、多数の有名なブランドを輩出しています。
また、カリブ海地域ではラム酒を効かせたケーキが存在します。
18世紀にの植民者がもたらしたものだとされており、カリブ海地域ではクリスマスや感謝祭の時期に食べられています。
20世紀半ばには、アメリカとカナダでホリデーシーズンのお菓子として人気になります
19〜20世紀に増えたヨーロッパ移民が、酒を使った菓子文化を北米へ持ち込んだことが背景にあります。
クリスマスは家族が集まる特別な行事。
ラムボールは一口大でつまみやすく、大皿に盛って大勢で楽しむのに向いています。
ラム酒の豊かな香りは、ホリデーの高揚感を演出する役割も果たします。
欧米ではクリスマスにクッキーやケーキを焼く習慣があります。
その切れ端や失敗作を美味しく再利用できるのがラムボール。
食品ロスを減らす知恵としても重宝されてきました。
材料
作り方
ラムボールは地域ごとに材料や作り方が異なり、多様なバリエーションがあります。
ここでは、特に違いがみられたデンマークのラムボールを紹介します。
ドイツ語で「ロムクーゲル(Rom kugler)」。
余ったケーキを活用するために生まれたデンマークの伝統的なお菓子。
ラズベリージャムを中に入れるのが特徴で、トッピングにはチョコスプレーやココナッツ、ラズベリーの粉などが使われます。
世界最大のラムボールを焼いた例もあるほどオランダでは人気のお菓子です。
日本では、横浜の「喜久屋」と「ホテルニューグランド」のラムボールが特に有名です。

100年以上続く老舗洋菓子店。
外国人居住地だった山手の影響で、各国のケーキレシピが集まり、その中からラムボールが誕生しました。
大粒でチョコレートコーティングが特徴。
ラムの香り豊かな味わいで、横浜土産としても人気です。

ホテルニューグランドは1927年開業の老舗ホテル。
ラムボールは職人の舌だけで受け継がれてきた伝統菓子で、レシピは存在しません。
渦巻き模様のチョコと金箔が特徴的。
ケーキ作りで出るスポンジの切れ端を使うため、販売数は日によって変わり、売り切れることもあります。
購入は本館1階「ザ・カフェ」で、予約は受け取りの3日前まで。
ラムボールはヨーロッパのお菓子文化を土台に、ラム酒の発展とともに世界中に愛されるお菓子になりました。
今回はラムボールについて紹介しました。
このブログでは、世界のお菓子の他、世界のクリスマスに関する情報をお届けします。
もっと世界を味わおう!
では次回をお楽しみに~