








カリソンは南フランスプロヴァンス地方の地方菓子で、一口サイズの小さなひし形の見た目をしています。
特に、エクス=アン=プロヴァンスという街で作られるカリソンは「カリソン・デクス」(Calisson d’Aix)、「エクスのカリソン」と呼ばれ、街の銘菓として親しまれています。
黄色い部分は、すり潰したアーモンドと、メロンとオレンジの砂糖漬けに、砂糖や蜂蜜を加えてペースト状にて固めたもの。上に白い砂糖がけをしているのが伝統的なカリソンです。
現代では、レモン、ピスタチオ、イチゴなど味のバリエーションが増え、見た目も味に合わせた色付けがされています。
カリソンの味は一般的に「優しい果物の甘さとアーモンドの香ばしさを感じる」と表現されます。
口に入れた瞬間に上部の砂糖のカリっとした食感があり、後に黄色い部分のねちっとした食感が来ます。
商品によっては黄色い部分がサクッとしたマカロンに近い食感のものもあります。
基本の材料が「果物の砂糖漬け」「アーモンド」「砂糖」「蜂蜜」というシンプルさから、甘さは控えめで、味の主張は強くありません。
まずい、というよりかは「思ったより味がしない」「直感的に美味しいと思わない」「好んで食べない」というのが正解ではないでしょうか。
また、見た目が可愛らしいため、期待して食べるとその味の素朴さに驚いてしまう人が多いというのもあるかと思います。
私も実際に食べてみたところ、最初は「?」という感じでした。
なんと言い表せばいいのかという・・・
でも食べていくうちに、はまっていくのです。
私が書いたフランス産カリソン食べ比べの記事です↓

カリソンにはマリッジブルーだった花嫁を笑顔にしたというエピソードがあります。
舞台は15世紀のフランス。
当時フランスの王の力は弱く、王が権力のある諸侯に称号と領地を与え諸侯や騎士が各土地を実質的に統治する「封建制度」の社会でした。
その領主の一人である、ルネ・ダンジューが、貴族の娘ジャンヌと結婚します。
ルネ・ダンジュ―は多くの称号をもつ敏腕の領主でしたが、当初ジャンヌが21歳に対しルネは45歳。
しかも一度妻と死別しているバツイチということもあり、ジャンヌはこの結婚を喜びませんでした。
結婚後全く笑顔を見せないジャンヌのため、祝賀会に際してルネはイタリア人シェフに対して特別なお菓子を作るように命じます。
シェフは哀しげでアンニュイなジャンヌの目を模した形の小さなお菓子を作ります。
そのお菓子を食べてジャンヌは初めて微笑んだといわれています。
そう、このお菓子がカリソンです。
もとは、プロヴァンス語で「小さな抱擁」を意味する「di calin soun」だったそうです。
このエピソードから今や結婚のお菓子や贈り物として人気のお菓子になっています。

日差しが強く乾燥した地中海気候で、水はけのよい石灰岩の土壌をもつプロヴァンス地方では、葡萄やメロン、オレンジ、アンズなど果物の生産が盛んです。
それに伴って、果物の砂糖漬け「フリュイ・コンフィ」(Fruits confits)が発展しました。
フルーツを砂糖に漬ける工程と乾燥を繰り返し行うことで、長期保存ができるようになります。
この果物の砂糖漬けはプロヴァンス地方のクリスマスの伝統「13のデザート」にも加えられます。
13のデザートについて詳しく知りたい方はこちら↓

本物のカリソンを食べてみたい!という人におすすめなのが「カリソン・デクス」と名前の付いた商品です。
「カリソン・デクス」はカリソン誕生の地、エクス・アン・プロヴァンスで製造され、さらに厳格な基準に沿って作られたカリソンのこと。
この基準を満たさないカリソンは「カリソン・デクス」と名乗ることはできません。
所在地:ブランドが地誌保護区(IGP)内に所在すること。
材料:アーモンドの含有量は最低32%、果物の砂糖漬けは最低30%であること。
形状:両端がとがった長方形で、3層の層(砂糖、ペースト、ウエハース)を持つもの
他にも作り方も指定されています。
今回は2店舗のお店をピックアップ。どちらもオンラインショップで購入可能ですので、お見逃しなく!

フランス産の高品質な蜂蜜や伝統菓子を販売している「レザベイユ南青山」
南青山の店舗だけでなく、在庫豊富なオンラインショップも運営しています。
販売しているカリソンはプロヴァンスの老舗「アンドレ・ボワイエ」製造のもの。
ミニサイズのカリソン5個入りなど、お試しのつもりで購入可能です。


こちらは日本で実店舗を持たないオンラインショップのお店「カリソン・デクスとプロヴァンス特産品の店」で購入。
エクス・アン・プロヴァンスで最古のお店「レオナール・パルリ」製のカリソンの代理店です。
レオナール・パルリには画家のセザンヌも訪れたことがあるそうです。
アマゾンでも公式ショップも運営しています。
公式オンラインショップ↓
・カリソンはメロンとオレンジの砂糖漬け、アーモンドを砕いて固めたお菓子
・甘さは控えめで薄甘い果実の味がする
・結婚のお祝いやクリスマスの時に食べられる
今回は南仏のお菓子カリソンについてでした!
このブログでは、「日本で味わう世界のクリスマス」をコンセプトに、世界のお菓子について投稿しています。
では次回をお楽しみに~