








ポンプ・ア・リュイユ(pompe à l’huile)とは、フランス・プロヴァンス地方の伝統的な甘いパンです。
フランス語の意味は「オイル・ポンプ」。
昔オリーブオイル工場の機械の底に残ったオリーブオイルの残りかすを小麦粉で取って、その生地をパン屋で焼いてもらっていたのが始まりだそうです。
ポンプ・ア・リュイユはオレンジの皮とオレンジブロッサムウォーターのさわやかな風味の甘い味のパンです。
何時間も発酵して作るので、やわらかくしっとりとた食感になります。
葉っぱの形や車輪型に形成され、中央に5~8本ほどの切れ込みが入れられています。

ポンプ・ア・リュイユはプロヴァンス地方のクリスマスの時期に食べられます。
プロヴァンス地方ではクリスマスの晩餐の後に13種類のデザートを食べる伝統があります。
この中で中核となすのがポンプ・ア・リュイユ。これはキリスト表す食べ物になります。
家族全員で分けるときはナイフを使わず手でちぎります。
ホリデーシーズンにはプロヴァンス地方のブランジェリーでポンプ・ア・リュイユが飛ぶように売れていきます。
プロヴァンス地方の料理の特徴はバターの代わりにオリーブオイルを使うこと。
パン生地にもオリーブオイルを入れて作るのがプロヴァンス流なのです。
見た目が似ているけど、ちょっと違うパンをご紹介します。

ギバシエは(Gibassié)は同じくプロヴァンス地方とリュベロン地方の伝統的なパンです。
プロヴァンサル語で「こぶ、デコボコ」の意味。
大きく焼くときは車輪型や葉っぱ型、小さめのサイズはアイリスを模した切れ込みが入れられています。
ポンプ・ア・リュイユが平たいドーム型でやわらかい生地に対して、ギバシエはより平たくカリッとした食感が特徴です。
生地にはオリーブオイルの他、バターとアニスを使用し仕上げに砂糖を振りかけるので、よりリッチで甘みのある味わいになっています。
現地では朝食の甘いパンとして親しまれています。

フーガス(Fougasses)はプロヴァンス発祥のフラットブレッドです。
ハーブやベーコン、玉ねぎ、アンチョビ、などを練りこんだしょっぱい系のパンです。
プロヴァンス地方のいたるところで見つけることができるポピュラーなパンです。
日本語では「フーガス」の他、フガス、フッガスと表記することもあります。
かつては焼き上がりにかかる時間で釜の温度を測るというパンだったそうです。
名前の語源は隣国イタリアの伝統パン「フォカッチャ」(Focaccia)から。
食感はふわふわとしたフォカッチャとは異なり、カリッ、パリッとしたもの。
麦の穂や葉っぱをイメージして入れられた伝統的な切れ込みと平たい形状がクラスト面を増やし、カリッとした食感を作り出しています。
残念ながら、ポンプ・ア・リュイユとギバシエを販売しているお店は見つかりませんでした。
一方で、フーガスを販売しているお店はいくつかありました。
フーガスがお店の名前にもなっているいるお店。パンによって販売日時が決まっているのでHPをチェック!

日本を代表する老舗ホテルホテルニューオータニにあるカフェ、「パティスリーSATSUKI」でベーコンとチーズが入ったタイプフーガスを販売しています。
HPでは「フガス」呼びで紹介されています。

・ポンプ・ア・リュイユはオリーブオイルを練りこんだプロヴァンスのご当地パン
・工場の余ったオリーブオイルを取るために小麦を使ったことに由来する
・類似するパンで「ギバシエ」と「フーガス」がある。
いかがでしたか?
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では次回をお楽しみに~